RITA税理士法人から関与先の皆さまへ毎月お届けする「事務所便り」です。
前略 師走を迎え、いよいよ寒さが厳しい今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて早いもので、令和5年も残すところ後1ヶ月となりました。振り返りますと、今年も色々な事があったわけですが、全体的には5月に新型コロナ感染症が、2分類から5分類に移行したことをきっかけに、約3年ぶりに人・モノの動きが活発になり、景気も急激に回復してきたと感じております。反面あらゆるモノの物価が上がり続けており、円安も進み、人手不足が益々顕著になり、特に中小企業においては業績回復は遅々として進んでいない状況だと感じております。そんな中嬉しい出来事もたくさんありました。まずは3月のWBC(ワールドベースボールクラシック)では日本が3大会ぶりの優勝、MVPに大谷翔平が選出されましたが、最終回の最終打席、大谷対マイクトラウトの対決、三振でゲームセットはあまりにもドラマチックな神展開。後世に語り継がれるでしょう。
大谷選手の活躍はその後の米メジャーリーグでさらに勢いを増し、史上初2年連続での2桁勝利(10勝)・2桁ホームラン(44本)、日本人初のホームラン王、日本人初2度目のMVP、史上初の2度目のMVP満票受賞等々・・・の快挙を成し遂げております。又8月に開催されたブタペスト世界陸上でも、日本人選手は大活躍でした。 女子やり投げでは、北口榛花選手が日本人史上初の金メダル獲得、女子5000mの田中希実選手は8位入賞、男子100mのサニブラウン選手が6位入賞等々、日本人の体格では考えられない種目での好成績を残しております。史上初の快挙はスポーツ界だけではありません。将棋界では、藤井聡太棋士が、ついに前人未踏の八冠( 竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖)を達成しました。史上最年少でのプロデビューからの数々の最年少記録を保持しており、まだまだ新たな記録を作っていくのは間違いないと思います。
今年も実に様々な出来事がありましたが、来年はいったいどんな年になるのでしょうか。インボイス制度の混乱も続いている中、「電子帳簿保存法」改正も施行されます。世の中のDX化は様々な分野で加速度的に進んでいくでしょう。来年も予測不能で変化の激しい年になると思いますが、しっかりと変化に乗り遅れないように、大空を凛々しく堂々と飛びまわる年にしたいと考えております。辰年だけに!!
今年一年、弊社業務に多大なるご協力を賜り誠にありがとうございました。
2024年も皆様の経営に少しでもお役に立てますよう、全力でご支援させていただく所存です。どうぞ宜しくお願い申し上げます。末筆となりますが、皆様のご多幸とご健康をお祈り申し上げ、年末のご挨拶とさせていただきます。 草 々
前略 晩秋の候 皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
令和5年も残り2か月となり、年末に向けお忙しい毎日と存じます。
さてそんな中、岸田文雄首相はここに来て、来年度に向けた、新たな総合経済対策を種々打ち出してきておりますが、その中でも目新しい対策として注目しているのが「年収の壁・支援強化パッケージ」の決定についてです。いわゆるパートタイマーやアルバイト等として働いている方達の「年収の壁」の問題への対策ですが、今回はその概要について確認したいと思います。
実は年収の壁には「103万円」「106万円」「130万円」「150万円」の4種類の壁があり、このうち「103万円」と「150万円」は、所得税の話になります。年収が103万円を超えると所得税が課税され、150万円を超えると、「配偶者特別控除」の額が段階的に減額されてしまいます。しかしながら壁を越えても手取り額がマイナスになることはありません。
一方、今回の注目点は「106万円の壁」と「130万円の壁」の方で、これを超えると社会保険の加入義務が生じてしまうので、年収が増えても社会保険料の負担で、かえって手取り額が減ってしまうという問題があります。パート従業員等が壁を超えないように就業調整をすることで、昨今の人手不足に拍車をかけ、企業の賃上げにもブレーキをかけていることが大きな問題となっています。今回はこれを解決すべく「年収の壁・支援強化パッケージ」が決まりました。まず「106万円の壁」を乗り越えるための支援策として、事業主が労働者に106万円の壁を超えることで手取り収入が減らないように支給する「社会保険適用促進手当」が創設されました。この手当は標準報酬月額の算定対象外の手当となります。またこの手当だけでなく、労働時間の延長や、賃上げ等の取り組みを行った事業主に対し、労働者一人当たり最大50万円の助成金が支給されます(令和5年10月より2年間実施)。「130万円の壁」への対応策としては、原則として連続2年までは、一時的に収入が130万円以上となっても、「一時的な収入変動である旨の事業主の証明」の添付をすれば、社会保険に加入しないで扶養者にとどまることができることとなりました。
いずれにしても今回打ち出された「年収の壁・支援強化パッケージ」は、あくまでも期限付きの暫定的な措置です。制度の詳細もかなり複雑な内容となっておりますので、本当の意味で人手不足の解消や賃上げ問題の解決に向かうかどうかは、令和7年度に予定されている抜本的な「年金制度改革」がカギになると思われます。
やはり「年収の壁」そう簡単には超えられないのかもしれません。
草 々
前略 あの猛暑も何処へやら、気が付けば朝夕の風も涼しい今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、最近世間を賑わせている話題の一つにジャニーズ問題があります。これは故ジャニー喜多川元社長による性加害問題であり、この類の芸能ニュースには興味もない処ですが、日経新聞に「ジャニーズ問題、相続税でも注目 納税猶予が補償に影響」という記事が掲載され、相続税の面からも注目されているということで、少々解説したいと思います。
現在 中小企業の事業承継問題を解決する税制として「特例事業承継税制」という制度があります。これは非上場会社の株式等を贈与又は相続により取得した場合において、その贈与税・相続税が一定の要件のもと納税猶予され、後継者の死亡等により最終的に贈与税・相続税が免除される制度です。適用を受けるためには、「特例承継計画」を、令和6年3月31日までに都道府県に提出し確認を受け、その後令和9年12月31日までに株式を後継者に贈与または相続等することが必要です。またこの制度の適用を受けた後の5年間についても維持すべき要件があり、一つでも欠けると認定取り消しとなり、猶予を受けていた税額の全額を納付しなくてはなりません。取り消しとなる主なケースとしては、
①代表権を失う。②議決権が50%以下となる。③筆頭株主でなくなる。④株式を1株でも譲渡・贈与した。⑤会社が組織変更・解散・倒産等した等々・・・がありますので、納税猶予の要件をクリアし続けるのは容易ではありません。
今回は、前社長の藤島ジュリー景子氏が、創業者であるジャニー喜多川氏、ジャニー氏の姉で共同経営者だったメリー喜多川氏から承継したジャニーズ事務所の株式ついてこの「特例事業承継税制」の適用を受けていることが明らかとなっており、納税猶予額は数百億円とも言われていましたが、10月2日に行われた記者会見で、代表取締役辞任、納税猶予取りやめが表明されたので、おそらく納税猶予額の全額及び利子税を現金納付することとなると思われます。そうすると今後発生する被害者への補償問題にも影響が出るかもしれないですよね。
いずれにしても、この特例事業承継税制は、中小企業の事業承継問題を解決する非常に有効な制度であります。最初にクリアすべき要件の「特例承継計画」の提出期限も半年後の令和6年3月31日に迫っておりますので、事業承継を考えている企業に置かれましては、実際に贈与するしないは後で決めるとして、「特例承継計画」だけは出しておくことを検討していただきたいと考えている次第です。
草 々
前略 9月を迎えたというのにまだまだ厳しい残暑が続く今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて 8月29日に内閣府から、2023年度の年次経済財政報告(経済財政白書)が公表されました。白書では、「物価と賃金が上昇し始めており、デフレ脱却に向けたチャンスが訪れている」と明記され、一方で「未だ脱デフレには至っていない」としています。そして企業はコストを柔軟に価格に反映させ、生産性を向上させ、さらに賃上げをすべしと訴えております。政府は「この物価上昇を歓迎し、さらなる価格転嫁により、賃金を上げ続けろ」と言っている訳です。確かに今後の日本には本当に多くの問題が生じることが予測されており、何とか一つ一つ克服していかなくてはならないと思いますが・・・。
例えば2024年問題。これは物流業・建設業において、来年4月以降、時間外労働時間の上限960時間とする規則が施行されることで生じる諸問題で、両業界とも就業者の減少や高齢化が進んでいる中、時間外労働の規制が厳格化されれば、労働時間の減少・収入の減少、離職、による深刻な人材難の加速、建築価格や運賃の上昇、モノが作れない・モノを運べない、その結果中小零細企業の倒産の増大等々・・・・予測されております。
また2025年問題は、超高齢社会の到来でおこる諸問題のことです。日本人の4人に1人が75歳以上となり、このうち7割が高齢者のみの世帯となります。2025年問題で直面するのが「労働力人口の減少」、「医療における医師不足」「介護難民の急増」「空き家の増加」等で、あらゆる業界で慢性的に人手不足となり、医療機関のたらいまわしや、介護施設に入れない、空き家による治安の悪化等々・・・の問題が予測されています。
次に来るのが2030年問題。国民の「3人に1人」が65歳以上の高齢者になると予測されています。そして2040年問題は、高齢者人口がピークとなり、日本の人口約1億1000万人のうち、65歳以上が約4000万人に達し「1人の高齢者を1.5人の現役世代で支える」という時代が到来します。
これらの問題を解決するには、非常にたくさんのハードルがあるわけですが、我々中小企業としても、このまま手をこまねいているわけにはいきません。まず取り組むべきはやはり、「慢性的な人材不足」への対策だと考えます。「DXを積極的に推進」し業務の効率化、生産性の向上に真剣に取り組むこと、また「ダイバーシティ経営」により多様な人材を活用、多様な働き方を取り入れることにも本腰を入れる必要があると考えます。
いずれにしても企業は迫りくる諸問題を後回しにせず、今から積極的に対策を行動に移していくことが重要だと考えている次第です。
草 々
前略 8月を迎えましたが日本全国は猛暑真っ只中、熱波に覆われてます。各地で最高気温が39度を超える等命に関わる危険な暑さが続いております。国連グテレス事務総長は「沸騰化の時代に」入ったと警告し、世界気象機関(WMO)のターラス事務局長は「残念だが異常気象は新しい日常になりつつある」述べてますが、世界的にも7月は史上最も暑い月になったとのことで、各国で異常事態となっています。米国西部アリゾナ州では19日連続で最高気温が43度を超えサボテンも枯れたとか、カナダやヨーロッパでは、熱波による山火事が多発し制御不能な状態だとか、中国新疆ウイグル自治区では52.2度を観測、地表温度は80度に達したとか、もはや人類が生きれる暑さを超越しております。
さてそんな中、消費税インボイス制度の開始までいよいよ2か月を切りました。このインボイス制度はそもそも2016年の税制改正で施行が決まったもので、もう7年も前のことになります。その後2019年に消費税率が10%になり同時に複数税率制度となりました。そして2021年よりインボイス発行事業者の登録申請の受付が開始され、いよいよ2023年10月1日から施行される訳ですが、国税庁の発表によりますと、6月時点で「課税事業者」約300万のうち約90%がインボイス発行事業者の登録を完了し、一方「免税事業者」160万については50%程度にとどまっているとのことでした。
当初より相当の準備期間を設けて進められてきた制度ですが、この施行直前の時期に来てみると、まだまだ準備が完了していない事業者が散見されます。インボイス発行の準備はできたが、免税事業者である取引先との値決めの問題が解決していない、自社社員へのインボイス制度の教育ができていない、会計処理が相当複雑となっておりますが、会計システムなどの対応ができていない等々・・・混乱が見て取れます。準備不十分のままで進んでしまうと現場でのトラブルが多発すると考えられますので、残りの2か月で、問題点を洗い出し、しっかりと準備を完了させていただきたいと考えております。
不明点などありましたら弊社までお問い合わせください。
草 々
※このような状況を踏まえ弊社では、皆さまに少しでもスムーズに対応していただくため「経営支援セミナー2023」「直前対策!インボイス・電子帳簿保存法」を、令和5年9月8日(金)に開催することといたしました。是非とも経営者の皆様・経理のご担当者様、及び取引先企業の皆様もお誘いあわせて、ご参加の程お待ちしております。
※詳細・申込用紙は別にご案内させていただきます。
前略 盛夏の候皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
本格的な夏の到来に開放的な気分の今日この頃ですが、今年は4年ぶりにエルニーニョ現象が発生しており、全国的に大雨が懸念される中、6月には線状降水帯による記録的な大雨、深刻な水害が発生しております。またコロナ感染者数の方も増加傾向が続いているようで、夏の間に一定の感染拡大が起きる可能性があるとのことです。引き続き慎重な情報収集と、マメな手洗いや換気等、健康管理が重要となる今年の夏です。
さてそんな中、日本各地でトラブルが相次いでいるのが、マイナンバーカードです。
総務省によりますと、マイナンバーカード申請件数は日本の人口の約80%、9700万人が既に申請しています。また先月6月2日に、健康保険証との一体化及び利用範囲の拡大等に関連する改正法が可決成立し、健康保健証は2024年秋に廃止、マイナンバーカードと一体化されることとなったところですが、ここに来てトラブル続出。「マイナ保険証」で別人の情報を誤登録されたとか、公金受取口座で他人の銀行口座を誤ってひも付けされたとか、コンビニで他人の証明書が印刷された等々・・・数多く報告されております。
これにより多くの大手メディアの社説でも「見直し論」が提言される等、厳しい批判が相次いで逆風が吹いている状況です。
一方でデジタル庁広報によると、今回のトラブルの原因はそもそも自治体が手作業にて、アナログ情報を入力する際の確認ミスや手違いといったヒューマンエラーが主原因であったとの説明で、まさに日本の行政のデジタル化の遅れが露呈した格好です。ちなみに世界デジタル競争力ランキング2022では、日本は63カ国中29位でした。上位の5カ国は、デンマーク、米国、スウェーデン、シンガポール、スイスで、東アジアの国では、韓国が8位、台湾が11位、中国が17位でした。日本は今やデジタル後進国となってます。
日本の社会全体のデジタル化は重要課題であり急務ですよね。
制度の浸透には確かに課題が多いのも事実です。もし盗難や紛失があった場合の個人別情報の漏洩の懸念、不正な取引や詐欺の対象になるリスク、システムの複雑さや使い方の煩雑さが等々、まだまだ安全性や利便性の理解が進んでいないと感じてはおりますが、マイナンバー制度が目指すところは、行政サービスの効率化、簡素化、スピードアップ、また行政機関間での情報共有や、情報漏洩のリスク減少です。また所得や財産状況に基づいた公平な社会保障の提供や不正受給の防止、詐欺や不正行為の抑止等々・・・多くの効果が期待されています。アナログのミス防止策を徹底した上で、国民生活の利便性の向上、社会制度のデジタル化に向けて、慎重に進めてほしいと考えております。
草 々
前略 爽やかな初夏の風が心地よい今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、新型コロナにつきましては、国内で初めて感染が確認されてから3年を経過し、この5月8日より、感染症法上の分類が「2類」から「5類」に引き下げられました。今後は季節性インフルエンザと同じ扱いで、感染時の待期期間もなくなり、マスク着用も個人の判断に委ねるということで、世間の関心もすっかり薄れてしまった感があります。
しかしながら、ちょっとコロナ前とコロナ後の世の中の変化を検証してみると、やはりコロナが人類に与えた爪痕は相当大きかったと思います。
世界の産業構造や需要・消費行動は大きく変化して、これまでのビジネスモデルでは適用しづらくなってきています。ロックダウンや社会的距離の必要性により、「オンラインビジネス」が急増しました。多くの企業がリモートを導入、テレワークやビデオ会議、クラウドサービスの利用も当たり前となりました。また非接触のサービスの需要が急増したため、キャッシュレス決済や、自動化されたサービスやロボットの活用、ドライブスルー販売等、顧客との接触を極力減らす仕組みが急拡大しています。企業のDX(デジタル化)への取り組みも急加速しており、オンライン販売や顧客データの活用、AIやビッグデータの活用等、ビジネスの効率化・省力化や生産性の向上を図る動きが一気に広がりました。
このような世の中の急激かつ大きな変化の流れに対して、いかに対応していくか、何から始めるべきなのかは、やはり我々経営者自身がまずは変化して行かなくてはならないと考えております。従来からのビジネスモデルを変える柔軟性、急激なイノベーションへの対応力、適応能力、また新たな成長分野や、ビジネスチャンスに挑戦していく決断力・精神力を鍛え直さなくてはならない。そしてそのためには、学びを続けるしかないと考えております。何歳からでも学ぶことはできる。立場や年齢に囚われず、学び続けることが、変化に対応していくために最も重要と考えている次第です。
<今月の言葉>レオナルド・ダ・ヴィンチ(芸術家・発明家)
「学びは決して終わりません。知識は永遠に成長し続け、私たちはそれに追いつくために終わりのない旅を続けなければなりません。」
草 々
前略 桜の花は各地で既に満開となり、まさに春真っ盛りの今日この頃ですが、皆様におかれまして益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。
今年のゴールデンウィークは、すっかりコロナの影もどこかへ消え去り、長い人だと9連休にもなるようで、観光地はどこもかしこも大混雑の様子です。
さてそんな中、4月30日に、群馬県高崎市でG7デジタル・技術大臣会合が開かれ、「AIについての責任とガバナンス」についての議論がなされました。
一応共同声明では「AIの国際基準の策定」や「民主主義や表現の自由、人権を脅かすAIの反対」が表明されましたが、特に「対話型のチャットGPT」に代表される「生成AI」の活用については、意見がまとまらず、早急に議論を深めるべきとの位置づけにとどまっております。
この「チャットGPT」の最大の特徴は、パソコンの画面上に質問を打ち込むだけで、まるで人間が書いたような、ごく自然な文章を即座に回答してくれことで、論文や小説も人間らしく書いてくれます。また指示を出すだけでオリジナルな音楽、画像、動画等も作成してくれます。提供しているのは、アメリカのベンチャー企業の「オープンAI」で、2015年に、テスラのCEOのイーロン・マスク氏や、ペイパルの創業者ピーター・ティール氏らの寄付で設立され、その後マイクロソフトも出資しています。昨年11月に無料公開が始まるやいなや、公開から2か月でサービスを利用した人が1億人に達し、TikTokやインスタグラムを抜いて最速のユーザー数拡大を記録しています。パソコンで名前やメールアドレス、パスワード等を登録するだけで誰でも無料で利用できます。私も使ってみましたが、はっきり言って相当すごいレベルです。大抵のことはごく自然な言葉で答えてくれます。この「事務所だより」文章の一部も「チャットGPT」からの引用もあります。
一方で「できる」がゆえの欠点もあります。十分に学習できていない分野については間違った答えを事実のように人間らしく回答するので、誤りに気がつきにくかったり、また使い方によっては偽造や詐欺に悪用されたり、偽情報の拡散やデータの悪用の問題もあります。プライバシーの侵害や情報漏えい等々の多くの懸念を抱えているのも事実です。
この「生成AI」の登場は、ある意味インターネットの大きな変革期、地殻変動だと感じております。AIはどんどん進化を続け、我々の日常生活に入り込んできます。正直少し怖さも感じますが、どのように使えば安全で有意義に人類の進歩に貢献していけるのか。
人間とAIの模索はこれからも続いていきます。
草 々
前略 今年の桜は全国的に記録的に開花が早く、既に全国各地から満開の便りが届いている今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
コロナ対策のマスクの着用も個人の判断となった中、3月8日に開幕したWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)には連日酔いしれました。超一流選手の中でもひと際輝いていたのはやはり世界の大谷選手でしょう。まるで漫画のような、投げて打って走っての大活躍と、あまりにドラマチックな神展開の幕切れはちょっと出来過ぎですよね。
明るいムードいっぱいの新年度のスタートです。
さてインボイス制度の発行事業者の登録申請期限である3月31日(困難な事情がある場合は9月30日)も過ぎ、制度開始までは残り半年となりました。いよいよ本格的に準備を完了させなくてはならない時期となっております。制度開始以降はインボイスがなければ、消費税の仕入れ税額控除の適用を受けることができません。また取引先が多いほど多種多様なインボイスを受け取ることとなりますので、インボイスの要件を満たしているかどうかの確認作業や経理処理が相当複雑になると考えられます。
そんな中で、今急速に注目を集めているのが電子インボイス(デジタルインボイス)です。特にデジタル庁が強力に主導しているのが「Peppol(ペポル)」です。Peppolとは、電子文書をネットワーク上でやり取りするための規格ですが、世界41ヵ国で採用される世界標準規格ですので、様々な国との間でも利用することができ、今後は世界の潮流となるといわれておりますが、Peppolに準拠した仕組みを導入することにより、業務の効率化等に多くのメリットを得ることができます。例えば①会計ソフトによる経理処理の自動化。②データの改ざん防止。③グローバルな取引が容易になる。④インボイスの管理・検索が容易にできる。⑤テレワークでの請求業務が可能となる等々・・・考えられます。
インボイス制度の導入により、それを機会に社内業務の効率化を実現する企業と、反対に事務負担を増大させてしまう企業の二極化へ向かうのではないかと感じています。インボイスへの対応だけでなく、バックオフィス業務全体のDXを推進し、業務の効率化と付加価値アップに挑戦していただきたいと考えている次第です。
<今月の言葉> 侍ジャパン栗山英樹監督 北海学園大学入学式にて
「できるかできないかは関係ない、やるかやらないかなんだ。自分がやると決めて やり続けていけば、最後には必ず大きな答えがでると信じています」
諦めずに挑戦し続けることの大切さを考えさせられる名言であります。
草 々
前略 今年の冬は寒暖の差が激しく、例年以上に寒い日が続いたかと思うと、2月末には暖気が入って、札幌では観測史上最高の11.2度を記録し、このまま一気に春を迎えそうな今日この頃ですが、皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、2月6日に発生したトルコ・シリア大地震ですが、マグニチュードは7.8で、内陸としては過去最大級規模で、犠牲者は5万1000人超、家屋の倒壊等により125万人が家を失ったとのことです。東日本大震災をはるかに超える被災であります。戦争などしている場合ではありませんよね。世界中がしっかりと支援の輪を広げ、長期的に関心を持ち続け、早期の復旧の実現を祈念しているところであります。
そんな中、厚生労働省の発表によりますと、2022年の日本の出生者数が急減しており、遂に80万人を割ったとのことです。7年連続で過去最少を更新中で、国の推計より11年も早いペースとのことです。では死亡者数の方はというと、これも過去最多を更新中で、158万超人とのこと、出生者の2倍も死亡しているわけです。日本の少子高齢化と人口減少が益々加速しています。抜本的な対策がいよいよ待ったなしの状況です。
このような状況に対応すべく、税制の方も相続税・贈与税や資産課税を中心に、改正が相次いでおります。令和5年度税制改正の中から注目すべき改正点をご紹介します。
①相続時精算課税制度による贈与に係る基礎控除の創設→2500万円までの贈与について贈与税が課税されない制度ですが、さらに基礎控除も認められることとなりました。
②相続開始前3年以内の贈与財産については相続税の対象となりますが、これが7年以内の贈与財産が相続税の課税価格に加算されることとなりました。
③教育資金の贈与の非課税制度(1500万円まで)について延長・見直しが行われた。
④結婚・子育て資金の贈与の非課税制度(1000万円まで)の延長・見直しが行われた。
⑤NISA(少額投資非課税制度)が拡充され、制度の恒久化がなされました。 等々
日本の高齢化が進む中で、保有している財産について如何に有効活用し、如何に節税をして次世代に移転させていくか、相続税対策、贈与税対策、事業承継対策、は喫緊の課題となっております。税制等を上手に活用してスムーズな資産の移転を実現してほしいと思っております。詳しくはRITA税理士法人までお問い合わせください。
草 々
前略 厳寒の候 皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、今年の冬は例年になく寒い日が続いており、これに加えて電気代や灯油代の値上げが激しく、多額の光熱費の請求額にショックの声が相次いでいるようです。
高騰の原因は、新型コロナウイルスの影響や、リモートワーク等で電気の使用量が増えたことや、ロシア産原油の輸入が禁止になったこと、円安の影響等、複数の要因が重なっておりますので単純ではなく、また今後も電力会社各社が電気料金の値上げを表明してますので、さらに値上がりすることが予想されます。
日本は、世界第5位のエネルギー消費大国であるにも拘わらず、エネルギー自給率はわずか11,8%(2018年度)しかありません。米国の104%、英国の71%と比べていかにも低く、OECD36カ国中35位です。自給率が低いので、ちょっとした国際情勢によって常に右往左往するという結果となってしまいます。
物価高騰の長期化、不安定化が見込まれる中で、今後の重要課題は価格戦略となってくると考えます。適正価格はいくらか、価格転嫁するにも、どこまでなら許容されるのか、慎重な判断と説得力が必要になってきます。それを知るために重要なことは限界利益(付加価値)管理による現状把握です。
限界利益とは、売上高から変動費(材料費や商品仕入、外注費等、売上に比例して変動する費用)を差し引いて算出しますが、限界利益の推移、商品ごとの限界利益を見ていくことで、値上げの優先順位や具体的な値上げ交渉のエビデンス等、重要な意思決定に非常に役立ちます。また限界利益率から逆算することで、損益分岐点売上高(利益が±0となるときの売上高)もわかりますので、いくら売れば利益が出るのか、必要な売上高の目標も見えてきます。
物価高騰の出口が見えない中で、これまでの「他社よりも安く売る」という低価格を訴求したビジネスモデルには、限界がきていると感じています。「自社の強み」とは何なのかを把握し、「自社の強み」を活かすことにより付加価値を高め、他者と差別化されたその付加価値を加味した価格設定をしていくことが重要と考えている次第です。
限界利益について詳しくはRITA税理士法人にお問い合わせください。
草 々
新年明けましておめでとうございます
いよいよ令和5年の幕が開けました。皆様におかれましては輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
今年のお正月は、全国的に寒さは厳しかったですが、比較的に穏やかに迎えることができたのではないでしょうか。新型コロナ感染症が流行してから丸3年を経過し、外国人観光客の入国制限緩和や、旅行支援策の延長継続等もあり、年末年始の人の動きを見ると、確実に次のステップへと進んでいると感じております。
さて、毎年末の恒例の、日本漢字能力検定協会の「今年の漢字」が発表されましたが、2022年は、1位が「戦」で、2位は「安」という漢字でした。ロシアとウクライナの戦い、コロナ感染症との戦い、サッカーワールドカップのサムライブルーの「諦めない戦い」等。また「安」倍元首相銃撃事件、ロシアの侵略、北朝鮮のミサイル等で治安、安全が脅かされたこと、円安や資源高で物価が高騰した不安等・・・が理由とのことで、激動の1年だったことを反映してますね。今年は是非とも明るく活気のある世相を期待しているところです。
そんな中「令和5年度税制改正大綱」発表され、インボイス制度についての大きな緩和措置が盛り込まれましたので、ここに一部をご紹介したいと思います。
①免税事業者がインボイス発行事業者を選択した場合、納税額を売上消費税の2割に軽減する措置(‘23年10月から‘26年9月までの3年間)。②基準期間の課税売上高が1億円以下、又は特定期間の課税売上高が5千万円以下の事業者は、1万円未満のインボイスは保存不要で仕入れ税額控除を可能とする措置(‘23年10月から‘29年9月までの6年間)。③このほか電子帳簿保存法については、税務当局が「相当の理由」があると認めれば、電子データを書面による保存と、検索機能なしの電子保存でもOKとする措置等々・・・。対応の遅れが懸念される中小事業者に配慮して、大きな緩和措置が続出してきております。インボイス制度および電子帳簿保存法の施行まで、いよいよ残り時間は少なくなっております。限られた時間を有効活用し、是非とも年始早々から準備に着手してほしいと思います。RITA税理士法人が全力でサポートいたします。
RITA税理士法人は、今年も関与先の皆様の真からの繁栄のため、「正直」「親切」「誠心誠意」をモットーに、皆様の経営に少しでも役立つため、変化に対応しつつ、共に考え、全力で邁進する所存です。本年もどうぞよろしくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。
草 々